公開日時:2019年3月13日 最終更新日:2019/09/18
春先から注意!赤みを伴うかぶれやカサカサ・ピリピリなどの肌荒れの症状は花粉が原因かも!?子供も用心!
春や秋になると多くの方が悩まされる花粉症。
地域や花粉の種類によってその時期は異なり、人によっては年中花粉症に悩まされる場合もあります。
花粉症の症状と言えば「くしゃみが止まらない」「鼻水が止まらない」「目が痒くてしょうがない」「体がだるい」などが代表的ですね。
もし花粉が飛び交う時期に上記症状以外にも肌がピリピリしたり、カサカサして赤くかぶれたり、痒みが生じるといった症状に心当たりがある場合、花粉が原因かもしれません。もちろん子供も例外ではありませんよ。
ここでは花粉が原因で起こる肌荒れの詳細や対処法についてご紹介します。
花粉が原因で起こる肌荒れの正体は「花粉(症)皮膚炎」
花粉が飛び散りだすと、目の痒みやくしゃみ・鼻水、倦怠感以外にも肌トラブルを感じる人も多いです。
実は、花粉の時期に目の周りや頬、首周りが赤みを帯びかぶれた状態になったり、カサカサになって血が滲む状態になる肌荒れは花粉が原因で起こる花粉皮膚炎(又は、花粉症皮膚炎)である可能性があります。
花粉皮膚炎の症状とは?
前述したように目の周辺や頬、首周りなどに症状が表れやすく、乾燥状態で赤みを帯びたかぶれのようになって、ひどい場合は血が滲むこともあります。
かぶれ状態の際はちょっとしたことでピリピリした感覚を覚えたり、痒みが生じることが多いです。
花粉皮膚炎の原因について
肌というのは摩擦に弱く、擦ったりすると簡単に皮膚表面の角質層が剥がれ、肌の乾燥につながります。
特に花粉症で目が痒かったり、鼻水が止まらない状態だと、目を擦ったり、鼻をかむ回数が増えて目の周りや鼻の周辺の皮膚が摩擦によって乾燥しやすくなります。
お肌は角質層の潤いと皮脂によってバリア機能が働いているため、摩擦によって皮脂を失い、角質層が剥がれるとバリア機能が低下します。
お肌のバリア機能は外からの異物の侵入を防ぐ役割もしているため、バリア機能が低下したお肌は花粉の侵入を許しやすくなります。
さらに、花粉症の場合、花粉がアレルゲンなので、お肌に花粉が付着することで皮膚炎を起こしやすくなります。
上記のように、花粉皮膚炎の原因はバリア機能が低下した肌にアレルゲンである花粉が付着することで起こると考えられています。
敏感肌の人は特に花粉によって肌荒れを起こしやすいと言われていますが、敏感肌の方はお肌のバリア機能が低下した状態なので、花粉が付着することで影響を受けやすいと考えられます。
花粉皮膚炎からお肌を守る対策とは?
花粉そのものをなくすことはできませんので、外で飛散している花粉をいかにお肌に触れさせないかが花粉皮膚炎対策となります。
考えられる対策法は下記の通りです。
- 外出時にはマスクの着用や花粉対策眼鏡など花粉対策グッズを使用する
- 外から室内に花粉を持ち込まないようにする
- 洗濯物は外干しではなく室内干しにする
- 花粉症対策によって目の痒みや鼻水などの症状を抑える
- お肌の保湿と保護のためスキンケアをしっかりと行う
一つずつ見ていきましょう。
物理的に花粉から肌を守ろう
最近は物理的に花粉を近づけさせない為の花粉症対策グッズが色々と販売されています。
マスクや目を花粉から守る眼鏡などが代表的ですね。
物理的に花粉を遮断するようなグッズを用いるのは花粉症や花粉皮膚炎対策としておすすめです。
室内に花粉を持ち込まない
また、室内にいても花粉症の症状が治まらないという場合は外から花粉を持ち込んでいる可能性があります。
衣類の素材などによって花粉が付着しやすいケースがあるため、ナイロン生地などパッと払うだけで花粉を落としやすい素材のものを着用し、室内に入る前にできる限り花粉を払い落しましょう。
また室内に入った後はなるべく早く着替えることをおすすめします。
多少なりとも室内に持ち込んでしまった花粉を室内にまき散らさないようにするためです。
こまめに室内の掃除をしたり、空気清浄機を使用するのも花粉対策になります。
衣類は外干し厳禁
普段はベランダで洗濯を干しているという方も花粉の時期は室内干しをおすすめします。
外干しの場合、洗濯物に花粉がたっぷりと付着してしまい、花粉だらけの衣類を着ることで花粉症の症状がひどくなりやすくなります。
花粉症の症状を抑えましょう
耳鼻咽喉科などで処方される花粉症の薬などで花粉症の症状そのものを抑えることも花粉症皮膚炎の対策となります。
どうしても目が痒いと擦ってしまいがちですし、鼻水が垂れてくると鼻をかむ必要が出てくるため、周辺の皮膚のバリア機能が低下しやすくなります。
スキンケアでお肌を保護
最後に、お肌のバリア機能をサポートし、乾燥を防ぎつつ、お肌を保護してくれるスキンケアはとても大切です。
もちろん、角質層を潤す水分も大切ですが、お肌を保護してくれる油分が重要です。
油分がお肌の表面を覆い、花粉をお肌に触れにくくしてくれます。
そのため、化粧水だけで済ますよりもしっかりと乳液やクリーム、オイルなどでケアしお肌を保護してあげましょう。
ただし、花粉の時期のスキンケアはタイミングがとても大切です。
タイミングとしては、朝お出かけの前だと洗顔後に保湿ケアをするのが一番です。
清潔な状態のお肌に保湿ケアを行うというのがポイントです。
朝にメイクをする場合はメイクアップ化粧品には油分が使われていますので、お肌の保護になります。
くれぐれも、外出した後に乾燥が気になるからといって保湿ケアを行うのは避けましょう。
外に出ると花粉が飛び交っており、肌に付着してしまいますので、その状態で保湿ケアを行うことは花粉を肌に密着させてしまうことにつながります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
花粉皮膚炎の治療は皮膚科など専門医療機関の受診が必要となります。
ですが、花粉そのものをなるべくお肌に触れさせないために日々ご自身でできる対策は色々あります。
「そろそろ花粉の時期かな!?」と思ったら早めに花粉対策を始めることが花粉皮膚炎からお肌を守ることにつながりますので、可能な範囲内で花粉対策をされることをおすすめします。
子供の花粉症も増えており、赤ちゃんの場合は特にお肌のバリア機能が未熟で肌が乾燥傾向にあるため、スキンケアもしっかりと行ってあげましょう。
この記事を書いた人
古家後健太
<執筆者プロフィール>
化粧品成分検定1級合格(化粧品成分上級スペシャリスト)。ベビースキンケアと子育て情報の育児メディア『マンビーノ(mambino)』運営責任者。株式会社SANSHIN代表取締役。赤ちゃんのお肌の特徴を知れば、赤ちゃんこそスキンケアが必要なのがわかります。ですが実際はベビースキンケアの重要性は世間にあまり浸透していませんでした。赤ちゃんのお肌をトラブルから守るためには、しっかりと赤ちゃんのお肌に必要なケアを広める必要があると思い、2014年にオリジナルベビースキンケアブランド「Dolci Bolle(ドルチボーレ)」を立ち上げました。子供のお肌を守りたいというママやパパの想いに寄り添う化粧品をお届けします。
化粧品成分上級スペシャリスト認定書
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提供:株式会社SANSHIN