公開日時:2019年3月13日 最終更新日:2021/08/27
【医師監修】新生児のしゃっくりは放置?止めるべき?上手く対処する方法
この記事の監修ドクター
清水なほみ医師
<監修者プロフィール>
2001年広島大学医学部医学科卒業
中国がんセンター産婦人科・ウィミンズウェルネス銀座クリニック・虎の門病院産婦人科を経て、2010年9月「ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~」を開業
日本産科婦人科学会専門医/日本不妊カウンセリング学会認定カウンセラー
所属学会:日本産婦人科学会・日本性感染症学会・日本思春期学会・日本不妊カウンセリング学会
▼ポートサイド女性総合クリニック
http://www.vivalita.com/
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新生児は横隔膜が未発達のため、少し横隔膜に刺激が伝わるだけでもしゃっくりが出ます。
特に生後6カ月頃までは頻繁にしゃっくりをするので、はじめてパパやママは不安になるかもしれませんね。
でも対処法を覚えておけば、いざしゃっくりが出たときも落ち着いて対処できるでしょう。
稀に注意が必要なしゃっくりもあるので、それらの違いも見分けられるようにしておけばより安心です。
基本的には放置しても大丈夫!自然に止まるのを待とう
大人と同じように、新生児のしゃっくりもしばらく時間が経つと止まることがほとんどです。
頻繁にしゃっくりをしても、普段通りにミルクを飲んで元気にしているようならば特に心配する必要はありません。
ですからあまり気にせずに、しゃっくりが自然に止まるのを待ちましょう。
でもはじめてパパやママにとっては、しゃっくりをしている姿が苦しそうでかわいそうに感じるかもしれませんね。
大人と比べるとしゃっくりをする回数が多く時間も長いので、何か体に異変が起きているのではないかと不安になる気持ちもわかります。
しかし実は、パパやママが考えるほど赤ちゃんは苦しいと感じていないと言われています。
ですから、落ち着いて赤ちゃんの様子を見守りましょう。
それでも放っておけない!何とかして止めてあげたい!と思うのならば、以下の方法を試してみてください。
しゃっくりが気になるならミルクを飲ませてみよう
大人もしゃっくり止めるときに、水や唾を飲み込む方法がよく用いられますよね。
それと同じで、何とかして赤ちゃんのしゃっくりを止めてあげたいという場合はミルクを飲ませてみましょう。
母乳をあげている場合は、母乳でOKです。
ミルクなどを飲み込むことで、横隔膜の痙攣が治まる可能性があります。
ミルクをあげる時間でなくても、飲ませてあげましょう。
間違っても、大人のしゃっくりを止めるときによく用いられるその他の方法は、新生児には用いらないようにしてくださいね。
例えば、次のような方法です。
- 大量のミルク(水)を一気に飲ませる
- 驚かせる
- ティッシュの先端を鼻に入れてくしゃみをさせる
これらの方法を用いると泣き出す可能性が高い上に、赤ちゃんの粘膜や器官を傷付ける可能性もあるので絶対に止めましょう。
しゃっくりの原因がわかればより適切な対処法で対処できる
いつも同じタイミングでしゃっくりをすると感じるのならば、しゃっくりをする前の行動などに原因がある可能性が高いです。
そのタイミングを記憶するのも良いですが、より正確なデータを取るために手帳に書いたほうが良いでしょう。
その際は、1時間ごとに時間が書かれている手帳やページを使うのがおすすめです。
あらかじめ時間が書かれていれば、突然しゃっくりをしてもすぐにその時間帯のところに書き込むだけで良いので便利です。
ボールペンも、手帳に紐で括り付けておきましょう。
見栄えはあまり良くないかもしれませんが、忙しいときにイライラしながらペンを探さずに済みます。
大体、新生児のしゃっくりの大きな原因は、これから紹介する2つに当てはまることが多いです。
メモをとっていれば、そのようなこともはっきり分かるでしょう。
体が冷えているのが原因なら温めてあげよう
赤ちゃんの体は温めすぎてはいけないと言われていますが、冷えると横隔膜が収縮してしゃっくりをしやすくなってしまいます。
でも新生児は体温調節機能が未熟なので、パパやママが気付かないうちに体が冷えていることもあります。
ですので、こまめに赤ちゃんの体を触って、体が冷えていないか確かめましょう。
その際はパパやママの手を少し温めてから背中や腰の辺りを触ると、冷えているか否かがわかりやすいです。
もし冷えていたら、次のような方法で温めてあげましょう。
- お風呂に入れる
- 毛布やタオルで体を包む
しっかり防寒対策をしているつもりでも、次のような理由で体が冷えることもあります。
- 濡れたままのおむつを履かせていた
- 冷めたミルクを飲ませてしまった
これらは、パパやママが思っている以上に体温を低下させる危険性があるので注意が必要です。
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授乳中や後のしゃっくりにはこんな風に対処しよう
授乳中や授乳後にしゃっくりをする赤ちゃんもとても多いです。
ミルクをゴクゴクと一気に飲むと横隔膜が刺激されるため、しゃっくりが出やすくなるのです。
大人もご飯をあまりに早く食べると、しゃっくりが出やすくなりますよね。
ですから新生児の場合もミルクを一気に飲まないように、以下のような方法で飲ませてあげましょう。
- たまに乳首や哺乳瓶を口から離す
- 哺乳瓶の角度を45度くらいにして飲ませる(空気が入りにくくなるように)※哺乳瓶の乳首部分がミルクで満たされているように
授乳後は、背中をポンポンと優しく叩いてゲップを出してあげてください。
そうすると胃の中に入った空気が出るので、しゃっくりが止まりやすくなります。
その際は、上から下に優しくさする動作も入れてあげるのがおすすめです。
体が温まる上に赤ちゃんも安心感を得られてリラックスできるので、しゃっくりが出にくくなりますよ。
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こんなしゃっくりには注意しよう
ほとんどが放置しても問題のないしゃっくりですが、中には以下のような注意が必要なしゃっくりもあります。
- 半日以上止まらない
- しゃっくりと一緒に大量のよだれも出る
- 吐く
- ママが特定の物を食べたときにしゃっくりをすることが多い
このようなときは、逆流性食道炎などの疾患が潜んでいる場合もあります。
また母乳を飲ませている場合は、ママが食べた物の中にしゃっくりを出させる食べ物がある可能性もあるようです。
例えば大豆製品やチョコレート、卵などです。
これらの食べ物に対するアレルギー反応でしゃっくりが出ていることもあるので、特定の食べ物を食べたときにしゃっくりをしていないか考えてみましょう。
このようなしゃっくりや症状が出たら、1度医師に診てもらうことをおすすめします。
まとめ
このように基本的にはしゃっくりを放置しても大丈夫ですが、止めたほうがパパやママの安心感が高まるのならば今回紹介した対処法を試してみましょう。
月齢が進むに従ってしゃっくりの回数も減っていくので、あまり心配しすぎずに落ち着いた気持ちで赤ちゃんの様子を見守ってくださいね。
この記事を書いた人
古家後健太
<執筆者プロフィール>
化粧品成分検定1級合格(化粧品成分上級スペシャリスト)。ベビースキンケアと子育て情報の育児メディア『マンビーノ(mambino)』運営責任者。株式会社SANSHIN代表取締役。赤ちゃんのお肌の特徴を知れば、赤ちゃんこそスキンケアが必要なのがわかります。ですが実際はベビースキンケアの重要性は世間にあまり浸透していませんでした。赤ちゃんのお肌をトラブルから守るためには、しっかりと赤ちゃんのお肌に必要なケアを広める必要があると思い、2014年にオリジナルベビースキンケアブランド「Dolci Bolle(ドルチボーレ)」を立ち上げました。子供のお肌を守りたいというママやパパの想いに寄り添う化粧品をお届けします。
化粧品成分上級スペシャリスト認定書
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提供:株式会社SANSHIN