公開日時:2019年4月14日 最終更新日:2020/05/19
赤ちゃんの体重が気になる時はどうすれば良い?成長目安について
産まれたばかりの赤ちゃんが1歳になる頃には、新生児の時の体重の約3倍にも成長すると言われています。
0歳から1歳までの時期は人が成長するスピードが一番早い時期だとも言われています。
赤ちゃんの体重の変化を知って、気になる時は検診などで相談をしましょう。
赤ちゃんの平均的な体重の目安
体重の増加は、産まれたばかりの赤ちゃんが1歳頃になって自分の足で歩くために非常に重要なことです。
出産後、ママは赤ちゃんの成長が日々気になるでしょうから体重の目安を知っておくと良いでしょう。
ただし、これはあくまでも目安ですので、成長曲線の中に入らなかった場合でも異常があると決めつけるのは早いでしょう。
その子自身の成長曲線を描いた時に、グラフが下向きになったり長く横ばいではなく、徐々にでも右肩上がりに上がっていけば成長している証です。
産まれた時の体重目安
生後0か月の赤ちゃんの平均体重と身長を見てみましょう。
【男の子】身長:44.0~52.6cm / 体重:2.10~3.76kg
【女の子】身長:44.0~52.0cm / 体重:2.13~3.67kg出典:厚生労働省「調査結果の概要」を元に作成
男の子も女の子も大体の平均は体重が約3Kg、身長が約50cmくらいになります。
ただし新生児は出産後数日頃に生理的体重減少と呼ばれる体重の減少が起きます。
産まれたばかりの赤ちゃんは、母乳を飲む量よりも汗や排せつの量の方が多くなるため一時的に200g~300gくらい減ることもあります。
1週間くらいすると元に戻り、1日に25g~30gくらいずつ増えるのが目安です。
生後1ヶ月~4か月頃の体重目安
生後1か月頃から首すわりが完了する生後4か月頃の赤ちゃんは、産まれたての頃よりもふっくらとしてきます。
また関節に肉がついて、シワが深くなりムチムチとした体形になっていきます。
物を掴んで遊んだり、手足をバタバタとさせて元気な様子を見せてくれます。
生後3か月頃までは1日に25g~45g程度増加しますが、生活リズムの整う生後3か月以降は体重増加が緩やかになっていきます。
ニコニコ笑ったり、泣き声で何を求めているかある程度ママが分かってくるのもこの頃です。
【生後1ヶ月~2ヶ月】(男児)3.53~5.96kg/(女児)3.39~5.54kg
【生後2ヶ月~3か月】(男児)4.41~7.18kg/(女児)4.19~6.67kg
【生後3か月~4か月】(男児)5.12~8.07kg/(女児)4.84~7.53kg出典:厚生労働省「調査結果の概要」を元に作成
生後5か月~8カ月頃の体重目安
寝返りをして行動範囲が広がり、ほとんどの赤ちゃんは首すわりが完了して背骨がしっかりとしてくる頃です。
体重の増加ペースはさらに落ち着いてきて、ムチムチしていた体も少しだけ引き締まったように見えるでしょう。
半年から7か月頃にかけてお座りやハイハイをするようにまで成長する赤ちゃんもいます。
離乳食を開始するママも多く、動くのと離乳食が中々進まないことから体重があまり増えない可能性もあります。
【生後4か月~5ヶ月】(男児)5.67~8.72kg/(女児)5.35~8.18kg
【生後5か月~6か月】(男児)6.10~9.20kg/(女児)5.74~8.67kg
【生後6か月~7か月】(男児)6.44~9.57kg/(女児)6.06~9.05kg
【生後7か月~8カ月】(男児)6.73~9.87kg/(女児)6.32~9.37kg出典:厚生労働省「調査結果の概要」を元に作成
生後9か月~1歳頃の体重
生後9か月頃になると、早い子だとつかまり立ちや伝い歩きをする赤ちゃんもいます。
周囲への興味がわいて、喃語(なんご)も増え、離乳食も3回食を始めるご家庭もあるでしょう。
身長や体重もそうですが、精神面の発達もめまぐるしく成長していく頃です。
1ヶ月ごとの体重の変化も大きくありませんので、先月と変わらずという場合でもあまり神経質にならなくて良いでしょう。
11か月~1歳頃には意思疎通ができるようになり、後追いや人見知りがある赤ちゃんもいますね。
1歳では産まれた頃と比べ約3倍の体重になります。
【生後8か月~9か月】(男児)6.96~10.14kg/(女児)6.53~9.63kg
【生後9か月~10か月】(男児)7.16~10.37kg/(女児)6.71~9.85kg
【生後10か月~11か月】(男児)7.34~10.59kg/(女児)6.86~10.06kg
【生後11か月~1歳】(男児)7.51~10.82kg/(女児)7.02~10.27kg出典:厚生労働省「調査結果の概要」を元に作成
体重が中々増えない時に考えられること
成長の目安を見ても分かるように、体重には個人差があります。
ただ体重が中々増えない時に考えられることを知っておきましょう。
母乳が足りているかどうか
生後まもない時期は生理的体重減少が起き、一時的に体重の10%程度は減ることもありますがその後は増えていくのが通常です。
生後3か月頃までの1日の体重増加は大体25g~30gくらいとされているため、20g未満の場合は母乳が足りていない可能性もあります。
母乳の出が少ないようであれば、ミルクと混合で育てる場合もあるため、一度助産師さんや医師に相談してみましょう。
赤ちゃんはよく動く
首すわりが完了して、寝返りやハイハイをする赤ちゃんの運動量は意外と多いのです。
たくさん授乳し離乳食もしっかりと食べるのに体重が増えない場合は消費カロリーが多い可能性もあります。
元気が良く、たくさん母乳を飲み、きちんと排せつしているようであれば様子を見る程度で良いでしょう。
離乳食開始時期に増えない時がある
離乳食を開始した時に母乳の量を減らしすぎたり、離乳食をきちんと食べない日が続くと体重に影響がある場合も考えられます。
3食離乳食にしても得られる栄養に不安がある場合は、フォローアップミルクを足して栄養を補いましょう。
病気が原因で増えないこともある
病気が原因で体重が増えないこともあります。
ただし体重が増えないという部分だけでなく、病気の場合は他の症状が必ず出てくるはずです。
素人判断は禁物ですから、機嫌が悪い、成長曲線を外れることが長く続く場合は小児科に相談しましょう。
1か月検診や保健師さんの訪問など、赤ちゃんの時期は検診が定期的にあります。
赤ちゃんの健康を守るために行う検診ですので、必ず参加して体重のことで気になることはその都度相談しましょう。
予防接種などで小児科を訪れることも多いので、気になることは何でも聞いておくと安心ですよ。
体重が増えない時に対策を行う場合
先ほど記述した体重の目安を見ても分かるように、赤ちゃんの体重は月齢ごとに個人差が大きいですね。
そのため体重が数日増えないというような程度では様子を見るくらいで構いません。
ただし体重が増えない、気になるという時に対処する方法について知っておきましょう。
医師や保健師さんに相談を行う
かかりつけの医師や保健師さん、また子供を産んだところの産院でも構いませんので相談をすることをおすすめします。
赤ちゃんは1人1人個人差があり、他の子と比較するのは無意味です。
成長曲線はあくまでも目安で、長い目で見れば右肩上がりに上がっていきますが、細かい部分では一時的に下がる時もあります。
特に風邪をひいた時は下痢をしたり食欲がないだけで、体重が減ることもあります。
体重のことで気になる部分は専門家に相談しましょう。
最初の頃は母乳とミルクの混合も考える
ミルク育児の場合、どれだけ赤ちゃんが飲んだか一目で分かるので目安を参考にしやすいですね。
しかし母乳育児の場合、飲んだ量が分からないため3か月頃までは育児ノートをつけてチェックしましょう。
- おしっこやうんちの回数
- 授乳後まとまった時間寝るかどうか
- 機嫌が良いかどうか
上記のような点をチェックしつつ、1か月検診でミルクを足すかどうか助産師さんからアドバイスがあるはずなので、それを参考にしましょう。
また母乳の出が気になる場合は母乳外来で診てもらうこともできます。
まとめ
赤ちゃんの体重の増え方は、グラフや書いてある目安のように規則的ではありません。
大人と同じで日によって食欲に差があるように、赤ちゃんにも同じことが言えます。
同じ体重で産まれた子供であっても、増え方には個人差があるのが当たり前です。
体重のことだけでなくどんな事も、赤ちゃんの時期は医師と連携を取って、いつでも相談ができるかかりつけを作っておくことが大事です。
体重が増えない場合、赤ちゃんがすすんで食べるようであれば母乳や離乳食を増やし様子を見てみましょう。
少しの間であれば神経質にならずに様子を見て、長く体重が増えない場合は医師に相談しましょう。
提供:株式会社SANSHIN