公開日時:2018年10月30日 最終更新日:2020/04/07
赤ちゃんに保湿スキンケアは必要ないは大間違い!むしろ保湿すべき理由とは?
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『赤ちゃんのお肌はキレイだからスキンケアなんて必要ない!』
『保湿剤を使うと肌が本来持つ保湿機能が低下するので使わない方が良い!』
本当にそうでしょうか?
実は、赤ちゃんに保湿ケアが必要ないどころか、保湿ケアはした方が良い理由についてご紹介していきますので、是非参考にしてみてください。
赤ちゃんのお肌はスキンケアいらず?
赤ちゃんのお肌といえば、モチモチしていて弾力のあるお肌というイメージがあります。
理想的なお肌を表す言葉として「赤ちゃん肌」という言葉があるように、赤ちゃんのお肌はスキンケア不要の理想的なキレイなお肌だと思われがちです。
一般的にキレイなお肌というのは清潔感があり、肌に潤いがあって、ハリ・ツヤのあるお肌のことを指すことが多いです。
ですが、実際のところ赤ちゃんのお肌は皮膚が大人の半分以下の薄さしかなく、抱えている水分量が少ないため大人に比べて肌の潤いは少なくなっています。
赤ちゃんのお肌をよく見てみると瑞々しさはあまり感じないことと思います。
また、赤ちゃんのお肌は月齢によっても状態が異なってきます。
生後3ヶ月くらいまでの期間は皮脂分泌が多くなり、それ以降は次第に皮脂分泌が少なくなっていきます。
皮脂にはお肌の表面を覆うことでお肌の水分を外に逃さない役割があります。
赤ちゃんのお肌は皮膚自体が抱えている水分量も少ない上に、皮脂も生後3ヶ月頃から徐々に減っていくため、乾燥肌になりがちです。
また、赤ちゃんのお肌は汚れが溜まりやすいお肌であったり、お肌のバリア機能が未熟といった特徴も併せ持ちます。
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≫赤ちゃんのお肌の特徴
何もケアせずに放っておくとどうなる?
保湿剤を使うとお肌本来の保湿機能が低下するという理由などで、乾燥している赤ちゃんのお肌を放っておくとどうなってしまうでしょうか?
肌が乾燥すると痒みが生じやすくなり、痒いからといって掻いてしまうとお肌の表面が傷つき余計にお肌の状態が悪化します。
また、乾燥しているということはお肌のバリア機能が低下してしまっているので、外部からの刺激や異物の侵入にも弱くなってしまうというわけで、肌トラブルを招きやすくなります。
そのうち良くなるのでしょうか?
良くなる可能性もないとは言い切れませんが、悪化の一途を辿っていく可能性の方が高いことでしょう。
赤ちゃんにも保湿ケアをしてあげましょう
赤ちゃんのお肌は大人とは異なり、乾燥しやすく、バリア機能が未熟です。
何もせずに潤いある健やか肌を保てれば良いですが、もし乾燥しているのであれば、放置せずにしっかりと保湿ケアでお肌をサポートしてあげましょう。
赤ちゃんに保湿ケアが必要な理由は単なる乾燥肌対策だけではありません。
最近の研究では様々なことがわかってきています。
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≫赤ちゃんの乾燥肌の原因
新生児期の全身保湿ケアによってアトピー性皮膚炎の発症率が低下する
国立成育医療研究センターによると
成育出生コホート研究におけるランダム化臨床研究介入試験で、新生児期からの保湿剤塗布によりアトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下することが分かりました。
と発表されています。
保湿剤を塗ってあげることでお肌へのアレルゲンの侵入を防いでくれると考えられています。
アトピー性皮膚炎が発症するとアレルギーマーチが起こりやすい
また、日本小児科学会専門医。日本アレルギー学会専門医・指導医である堀向健太氏によると、
乳児期のアトピー性皮膚炎や湿疹が、その後のアレルギー疾患のリスクになることがわかってきています。
引用元:アレルギーは予防できますか?
とあります。
赤ちゃんの肌荒れとアレルギーの関係性
また、皮膚感作と食物アレルギーにも関係があるのではないかという報告も上がってきています。
例えば、よだれかぶれで荒れた口周りのお肌に食べこぼしなどが含まれた涎(よだれ)が付着することで、皮膚から食べこぼしに含まれるアレルゲンが侵入し、食物アレルギーにつながる可能性があるのではないかといった報告があります。
このように肌荒れなどや乾燥によるお肌のバリア機能の低下は肌トラブルだけでなく、アレルギーやアトピー性皮膚炎などと関係している可能性があるということで、保湿ケアの重要性がお分かりいただけると思います。
ただし、保湿ケアにおいて注意すべき点もあります。
化粧品に含まれる成分がアレルゲンとなることも!?
保湿ケアは大切ですが、保湿ケアに用いる化粧品に配合されている成分が場合によっては食物アレルギーを引き起こす可能性があることもわかってきています。
例えば、
ピーナッツアレルギーのお子さんの実に91%がピーナッツの含まれたスキンケア製品を使用していることが報告されました。
引用元:アレルギーは予防できますか?
といった報告や、
Q.化粧品が原因で食物アレルギーを発症することがあるのですか?
A.あります。近年、特定の化粧品を使用する前は食物アレルギーの既往が無かったのに、化粧品使用後に、含有成分に関連した食物アレルギーを新たに発症された方が散見されています。
といった報告が上がっています。
そのため、赤ちゃん用の化粧品を選ぶ際にはアレルゲンとなりやすい成分がなるべくカットされているものを選ぶことも大切です。
このように研究が進められており皮膚とアレルゲンとアトピー性皮膚炎の関係性などが明らかにされてきています。
少なくとも、保湿剤によるお肌の保護がアトピー性皮膚炎の予防に役立つことはわかってきているわけですから、単なる乾燥肌対策以上の意味があるのではないでしょうか?
ただし、保湿ケアに用いる化粧品はアレルゲンができる限りカットされているものを選びましょう。
赤ちゃんの保湿ケアには何を使えば良い?
赤ちゃん用の保湿スキンケア化粧品には下記のような種類があります。
- ベビーローション
- ベビークリーム
- ベビーバーム
- ベビーオイル
スキンケアにおいて大事なことはお肌のバリア機能のサポートですので、お肌のバリア機能を担っている角質層の潤いと皮脂の不足を補えるようなケアが必要となります。
そのため、水と油の配合バランスが良い乳液タイプのベビーローションが日々の赤ちゃんの保湿ケアとしておすすめです。
乾燥がひどい場合にはより油の多いベビークリームやベビーバーム、ベビーオイルなどで保湿を高めてあげると良いでしょう。
乾燥しがちな赤ちゃんのお肌を守るためのスキンケアについてまとめましたので、是非お読みください。
》赤ちゃんを乾燥肌から守るスキンケアとは?
この記事を書いた人
古家後健太
<執筆者プロフィール>
化粧品成分検定1級合格(化粧品成分上級スペシャリスト)。ベビースキンケアと子育て情報の育児メディア『マンビーノ(mambino)』運営責任者。株式会社SANSHIN代表取締役。赤ちゃんのお肌の特徴を知れば、赤ちゃんこそスキンケアが必要なのがわかります。ですが実際はベビースキンケアの重要性は世間にあまり浸透していませんでした。赤ちゃんのお肌をトラブルから守るためには、しっかりと赤ちゃんのお肌に必要なケアを広める必要があると思い、2014年にオリジナルベビースキンケアブランド「Dolci Bolle(ドルチボーレ)」を立ち上げました。子供のお肌を守りたいというママやパパの想いに寄り添う化粧品をお届けします。
化粧品成分上級スペシャリスト認定書
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提供:株式会社SANSHIN