公開日時:2019年6月17日 最終更新日:2021/08/27
赤ちゃんを乾燥肌から守るスキンケアとは?
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スキンケアは大人に必要なケアで、赤ちゃんには必要ないと思っていませんか?
実は赤ちゃんのお肌は大人以上に乾燥肌になりやすいため、スキンケアが欠かせません。
乾燥肌になりやすい赤ちゃんのお肌を守るためのスキンケアについてご紹介します。
なぜ赤ちゃんにスキンケアが必要?
赤ちゃんの肌は、実は大人の肌の半分ほどの薄さしかありません。
肌内部の水分量も少なく、肌を外部の刺激から守るバリア機能も弱いため、肌トラブルが起きやすい状態です。
ですからスキンケアを行い、肌トラブルを未然に防ぐ必要があるのです。
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皮膚のバリア機能を保湿ケアでサポート
赤ちゃんのお肌はバリア機能が弱く、肌内部の水分が蒸発しやすいため、スキンケアをして保湿する必要があります。
保湿すればバリア機能をサポートすることができるため、外部からの悪影響を受けにくくなります。
こまめにスキンケアをすれば、良い状態を持続させることが可能です。
紫外線の対策は必須
赤ちゃんの皮膚は薄いため、紫外線の影響を受けやすいです。
また近年の紫外線量は昔よりも多くなっていると言われているため、紫外線の影響を受け続けると将来的に何らかのトラブルが起こる可能性もあります。
ですから保湿と一緒に日焼け止めや帽子などを利用して、紫外線対策を万全にすることが大事です。
湿疹を防ぐ対策を
肌が乾燥するとバリア機能がさらに弱まります。
そうすると外部からの刺激にも弱くなるため、少し肌が擦れただけでも炎症を起こして湿疹ができることも。
スキンケアを丁寧に行い肌の水分量とバリア機能を高め、湿疹ができにくい肌環境を作ることが大切です。
スキンケア方法のまとめ
スキンケアは保湿剤などを使ってケアするだけではありません。
肌を清潔に保ったり、肌に優しい肌着をつけたりすることもスキンケアに含まれます。
ですからスキンケア方法はできるだけたくさん取り入れるようにしましょう。
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実際のスキンケアはどんな方法がある?
まず赤ちゃんは家の中で過ごす時間が長いため、室温に注意をする必要があります。
肌着は1日中赤ちゃんの肌に触れているもの。
ですから肌に優しい肌着を選ぶことも重要です。
室温・湿度の設定
赤ちゃんに理想的な室温を以下にまとめました。
- 夏…26~28℃ほど
- 冬…20~25℃ほど
エアコンを使う場合は、風が赤ちゃんに直接当たらないように注意しましょう。
乾燥を防ぐためには、湿度を50%前後にすることも大切です。
肌着の選び方について
肌着は刺激の少ない、綿100%の肌着がおすすめです。
なるべく肌に刺激を与えないように、縫い目やタグが外側にあるものを選びましょう。
また赤ちゃんは汗をかきやすいので、通気性の良さも選ぶときの重要なポイントです。
身体を洗う・拭く時
肌の汚れを洗い流すために、身体を洗ったり拭いたりして清潔にしてあげることが大切です。
身体を拭くときは、天然素材のガーゼタオルを使用しましょう。
柔らかい素材で肌に優しいので、デリケートなお肌にも使えます。
お風呂(沐浴)について
お風呂は肌を清潔にできるだけでなく、赤ちゃんの肌トラブルを発見できる大切な瞬間。
乾燥肌を防ぐための沐浴の方法を実践してみましょう。
またお風呂から上がった後は、保湿ケアも忘れずに行いましょう。
お湯の温度を正しく設定
理想的なお湯の温度は38~40℃。
その温度を超えると角質層にある保湿成分が流出しやすくなるため、より一層乾燥してしまいます。
また痒みも発生しやすくなるので、毎回温度計で測って38℃ほどのぬるま湯になるようにしましょう。
赤ちゃんの身体の正しい洗い方
顔や身体の正しい洗い方
- ベビー石鹸をよく泡立てる
- パパやママの手で優しく洗う
- 隅々まで丁寧に洗う
たっぷりの泡で、赤ちゃんの肌を撫でるように優しく洗いましょう。
忘れやすい肘や膝の裏側も丁寧に洗ってくださいね。
洗う時の注意点
ベビー石鹸をよく泡立てないまま使ったり、ボディスポンジを使って洗ったりするのはNG。
石鹸の使い過ぎにも注意をしたほうが良いです。
いくら清潔にするためとは言え、そのような洗い方をすると乾燥を進行させることになりかねません。
ゴジゴシしない
首やワキの下などは、垢が出やすい場所です。
しかしゴシゴシ洗うと、肌にダメージを与える可能性が高いです。
肌が傷つくと、肌の水分が奪われやすくなります。
ですから垢が出やすいところも優しく、そして丁寧に洗うことを心掛けましょう。
ポイントは擦らずに泡でマッサージするように洗うことです。
石鹸の使いすぎに注意
たっぷり泡立てた泡を使うことが大事ですが、石鹸を過度に使うのは止めましょう。
洗浄剤を使いすぎると、皮脂や保湿成分まで洗い流されてしまうからです。
また何度も沐浴をすることも、肌の水分や皮脂が流出されやすくなるのでおすすめできません。
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入浴後のケアはしっかりと
お風呂を上がってから5分以内を目安に、保湿剤をつけるようにしましょう。
パパやママの清潔な手に保湿剤を浸透させ、次に赤ちゃんの顔、身体の順番で保湿剤をつけていきます。
冬は特に乾燥しやすいので、保湿剤を数回つけてあげると良いでしょう。
拭き取りは丁寧に行いましょう
保湿剤をつけるときは、タオルで水分をしっかり拭き取ってからつけるようにしましょう。
使うタオルの形は、赤ちゃんの身体をすっぽりと包んでくれる正方形がおすすめです。
素材は肌に優しく吸水性に優れた、コットンやガーゼ素材のものが良いでしょう。
清潔と保湿を心がける
このように、1日1回は沐浴をして身体を清潔に保ちましょう。
身体を洗うときは、摩擦が起こらないように優しく洗うのがポイントです。
またお風呂から上がった後は乾燥しやすいので、なるべく早く保湿をしてあげることが大切です。
スキンケアグッズを使う
お風呂に入れたり保湿をしたりする際は、赤ちゃん用のスキンケアを利用しましょう。
スキンケアグッズの正しい選び方や、使用方法をきちんと把握しておかなければ、かえって赤ちゃんの肌に負担を与えてしまうことになりかねません。
ここでは、そのポイントについて説明していきたいと思います。
選び方のポイント
赤ちゃんの肌はデリケートです。なので、出来るだけ赤ちゃんの皮脂に近いオイル成分や、角質層を構成している潤い保持成分などで作られたグッズを選ぶようにしましょう。
もしつけてみてポツポツとした出来物ができたり赤くなったりしたら、それは配合されている成分が赤ちゃんにあっていないサインかもしれません。
また口に入れても大丈夫かというのも重要なポイントです。
スキンケアに適した成分
赤ちゃんのお肌へ使い易い成分が入っている低刺激の商品を選びましょう。
化粧品の成分は配合量の多い順番に記載することがルールとなっているので、まずは多く配合されている成分が何なのかを確認することが必要です。
しかし、注意することがあります。それは、配合率1%以下の成分は、配合量の順番通りではないことです。
従って、成分は上位に記載されている内容を確認しつつ、使用されている成分が、自分が考えている成分と合致する、又はそれに近いものを選ぶことが大切となります。
使い易い成分とは?
では赤ちゃんのお肌に使い易いのはどんな成分か?
一般的にベビー用として使い易いと考えられている成分について述べていきますので、しっかりと覚えていただければと思います。
植物由来成分
草木や植物などを元とした成分で、お肌を健やかに保つ効果が期待できます。
もちろん植物由来成分というだけで「安心・安全」と言い切れません。
数ある成分の中で低刺激でアレルゲンとなりにくい植物由来成分が入っている事が条件になります。
植物オイル
植物オイルはお肌の潤いを逃さないように保護・保湿するだけでなく、潤いを与える効果が期待できます。ただし、植物オイルも種類によってはアレルゲンとなる場合もあるため、注意しましょう。
よく使用される植物オイルとしては下記のような成分があります。
- シアバター
- ホホバオイル
- オリーブオイル
この他にも保湿と保護作用に優れた成分の植物オイルは存在します。
赤ちゃんのお肌を守るために選びたいですよね。
セラミド
バリア機能が低下した肌の角質層は、外部環境からの刺激を受けやすくなっています。
そのように乱れたバリア機能を補うため、角質層に潤いを与えてくれるのがセラミドです。
お肌のバリア機能を補い、外部からの刺激から肌を守る働きがあります。
また水分を繋ぎ止める役割もあります。
ヒアルロン酸
水分を保持する力に優れたヒアルロン酸。
ヒアルロン酸1gで、水を6Lも保持する力があると言われています。
肌が水分で満たされればバリア機能も整うので、乾燥しにくくなるでしょう。
潤いをキープするためには、セラミドとヒアルロン酸を一緒に使うのがおすすめです。
スキンケアと医薬品・医薬部外品の関係について
医薬品は医師や薬剤師などと相談・処方によって治療に使用するものであり、スキンケアに用いる化粧品とは目的が全く異なります。
スキンケアやヘアケアの医薬部外品に関しては、化粧品と医薬品の間に位置し、有効成分が規定量配合されており、使用目的に応じて選択することになります。
スキンケアとして主に用いる化粧品についてはお肌を健やかな状態に導き、肌トラブルからお肌を守ることが目的となります。
界面活性剤
界面活性剤は石鹸・天然・合成の3種類に分けることができます。
合成界面活性剤はひとくくりにして悪だといわれることもありますが、実際のところ数多くの種類があり、お肌への刺激などは種類次第です。
赤ちゃんのお肌に対してもやさしく洗うことができる合成界面活性剤もありますので、確認することが大切です。
また、石鹸は界面活性剤ではないといわれることもありますが、石けんも界面活性剤の一つです。天然の界面活性剤はマヨネーズ作りなどに用いられることもあります。
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合成着色料
化学的に合成されている合成着色料はお肌への負担になると考えられているものもあります。
成分表には黄○○号や橙○○号(※○○は数字)といったように記載されていることが多いです。
成分表を見てこのような記載がある場合は、その成分の詳細を必ず調べるようにしましょう。
防腐剤
製品の汚染による腐敗を防ぐために使われる防腐剤。
防腐剤は化粧品の品質を維持するため、少なからず化粧品には必要な成分ですが、人によっては、お肌への負担になる場合もありますので、事前に種類を確認しましょう。
主な防腐剤の成分・種類
- パラベン
- フェノキシエタノール
- ヒノキチオール
- 安息香酸ナトリウム
- デヒドロ酢酸Na
また全ての防腐剤がダメ、少しでも含まれているからダメではありません。
自分の肌に適した量が配合されている化粧品なのかが重要となります。使用感を確認する事も1つの手段です。
また防腐剤フリーという製品も存在しますので、参考にする事もできます。
香料
色々な種類の香料があります。合成香料は特異的に目的とした成分を抽出したり、合成したりしたものとなります。
一方で、精油が香料として使われていることもありますが、精油の場合も種類と配合量によって個人差があります。好みや方針に合わせて選びましょう。
使い方
優れたスキンケアグッズを手に入れても、使い方が間違っていると思うような効果が実感できないことも。
それどころか、逆に肌トラブルを悪化させることも。
ですから長く使えるように、次の項目を守って使うようにしましょう。
使用方法・注意事項をしっかり確認し、パッチテストをする
赤ちゃんの肌に合わないことも考えられるので、ご心配な場合は、使い始める前に以下の手順でパッチテストをすることをおすすめします。
- 肌を清潔にした後に、二の腕の内側にクリームなどをつける(10円玉ほどの大きさ)
- 24時間放置する
- 赤みや腫れがないか確認する
24時間経過しても問題ないようであれば、まず顎の下に塗って反応を見てから全体につけるようにしましょう。
目・鼻・口の周りはデリケートな部分なので注意しましょう
顔は皮膚が薄いので、なるべく刺激を与えないようにケアをする必要があります。
目や鼻、口の周りは特に皮膚が薄いため、力を入れないように注意しなくてはいけません。
クリームなどをつける際は、頬に塗った後の残ったクリームを指の腹で優しく伸ばすようにしましょう。
塗布後に注意すること
クリームなどを塗布した後は、手の平全体で優しく皮膚を抑えてクリームを馴染ませましょう。
パパやママの手は事前に洗って、清潔にしておくことが大事です。
またスキンケアを終えた後は、風邪をひかないようにすぐに衣類を着せてあげましょう。
保存方法
品質が変わってしまった商品を赤ちゃんの肌につけると、炎症などの肌トラブルに繋がることがあります。
ですから品質が変わらないように保存することが大切です。
開封後はなるべく早く、使い切りましょう。
特に防腐剤が入っていない商品を使うときは、細心の注意を払う必要があります。
保管場所
直射日光の当たる場所や、高温の場所で保管するのは止めましょう。
使用期限内であっても、このような場所で保管すると品質が変化する可能性があります。
浴室や洗面所なども湿気がこもりやすいので、避けたほうが良いです。
ですから保管するときは、日光の当たらない涼しい場所で保管しましょう。
スキンケアグッズをカゴなどにまとめて入れておくと、ケアをするときに使いやすいのでおすすめです。
使用期限に注意
化粧品には、未開封で3年以上品質が安定な製品には使用期限の記載義務がありません。なので、使用期限が記載されていない化粧品は、未開封の状態で3年以上品質が安定している商品です。
しかし開封後は、早めに使い切るようにしましょう。
無添加の商品はもっと使用期限が短く設定されていることが多いため、開封後は、より速やかに使いきることが大事です。
仮に開封後、長期間使用せずにいた化粧品は、使うのを止め、新しいものを購入することをオススメします。
まとめ
赤ちゃんの皮膚はバリア機能が未完成のため、常に乾燥しやすい状態です。
ですからスキンケアをして、不足している水分を補ってあげる必要があります。
最も重要なスキンケアは、清潔な肌を保つことと水分を補ってバリア機能を整えること。
そうすれば、湿疹などのトラブルも起こりにくくなります。
外に出るときは、紫外線対策も忘れずに行いましょう。
赤ちゃんをお風呂に入れた後は、赤ちゃんに適したスキンケアを行ってあげることが大切です。
ベビー用のスキンケアグッズを選ぶときは、配合されている全成分が赤ちゃんにあっているか、よく確認することが重要です。
確認を怠ると、ケアのためと思い行ったことが、むしろ肌トラブルにつながることも考えられます。
化粧品を使用するときは念のためパッチテストを実施して、肌に合うか否かを確かめる事をオススメします。
当たり前ですが、赤ちゃんは言葉を使うことができません。
お母さん、お父さんが赤ちゃんのお肌のことを考えてあげることが、大切なお子様のお肌をトラブルから守るために最も大切なこととなりますので、今回の内容を是非参考にされてみて下さい。
》ドルチボーレが考えるベビースキンケアの役割と製品に込めた想い
この記事を書いた人
古家後健太
<執筆者プロフィール>
化粧品成分検定1級合格(化粧品成分上級スペシャリスト)。ベビースキンケアと子育て情報の育児メディア『マンビーノ(mambino)』運営責任者。株式会社SANSHIN代表取締役。赤ちゃんのお肌の特徴を知れば、赤ちゃんこそスキンケアが必要なのがわかります。ですが実際はベビースキンケアの重要性は世間にあまり浸透していませんでした。赤ちゃんのお肌をトラブルから守るためには、しっかりと赤ちゃんのお肌に必要なケアを広める必要があると思い、2014年にオリジナルベビースキンケアブランド「Dolci Bolle(ドルチボーレ)」を立ち上げました。子供のお肌を守りたいというママやパパの想いに寄り添う化粧品をお届けします。
化粧品成分上級スペシャリスト認定書
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提供:株式会社SANSHIN