公開日時:2020年4月14日 最終更新日:2021/08/27
ベビーソープは弱酸性が良いって本当?弱アルカリ性はダメ?
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ベビーソープだけでなくシャンプーなどの洗浄系化粧品は弱酸性が良いと言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか?
弱アルカリ性のベビーソープだと赤ちゃんには良くないのでしょうか?
弱酸性が良いと言われている理由と弱酸性と弱アルカリ性のどちらが赤ちゃんのお肌におすすめなのかについてご紹介します。
ベビーソープの弱酸性や弱アルカリ性ってそもそも何?
理科の授業で習うpH(水素イオン濃度又は水素イオン指数)を覚えていらっしゃいますでしょうか?
読み方は「ペーハー」とか「ピーエイチ」と読みます。
「酸性・中性・アルカリ性」というものです。
0から14までの数字で表され、7が中性です。
7よりも数字が小さくなり、0に近づくほど酸性が強くなり、7よりも数字が大きく14に近づくほどアルカリ性が強くなります。
弱酸性や弱アルカリ性というのはpHの数字で言うとどのくらいの値なのかと言いますと、
- 弱酸性:3.0以上6.0未満
- 弱アルカリ性:8.0より大きく11.0以下
となります。
石鹸は一番馴染みのある洗浄系化粧品ですが、
一般的な石鹸のpHは9.0~11.0で弱アルカリ性となります。
ベビーソープは弱酸性が良いと言われる理由
どうしてベビーソープは弱酸性が良いと言われているのでしょうか?
まずはその理由から説明していきます。
健康的なお肌の表面は弱酸性に保たれている
お肌のpHは弱酸性である。
聞いたことがある人も多いと思います。
厳密にいうとお肌のpHが弱酸性というのは違っていて、お肌自体が弱酸性であるわけではなく、肌表面に分泌された皮脂が皮膚の上に棲みつく皮膚常在菌によって分解され、脂肪酸とグリセリンとなり、脂肪酸は読んで字のごとく「酸」なので、脂肪酸によって健康的なお肌の表面のpHは弱酸性に保たれているというわけです。
健康的なお肌と言ったのは、乾燥肌で皮脂分泌が少ないと当然作られる脂肪酸の量が少なくなり、お肌の表面のpHはアルカリ寄りに傾くからです。
皮膚常在菌の中でもお肌の善玉菌と呼ばれている表皮ブドウ球菌が主に皮脂を餌に脂肪酸とグリセリンを作り出しますが、脂肪酸が抗菌ペプチドを作り出すことでお肌の悪玉菌と呼ばれる黄色ブドウ球菌などが繁殖しづらい肌環境を保っています。
そのため、お肌表面のpHが中性に近づくほど、お肌の悪玉菌が増殖しやすくなり、肌トラブルを引き起こす原因となります。
反対に脂性肌という過剰な皮脂でお肌の表面がテカテカしている状態のお肌はより弱酸性の中でもより酸性に近いpHの値となります。
皮脂が過剰だとそれはそれで、ニキビや脂漏性皮膚炎といった肌トラブルの原因につながります。
一般的にお肌の表面のpHは4.5~6.0となっており、脂性肌だと4.5寄りに、乾燥肌だと6.0寄りになるということです。
色々とお伝えしてきましたが、とにかく知っておいて頂きたいことは、お肌の表面は皮脂から作られる脂肪酸によって弱酸性の環境になっているということです。
弱酸性がおすすめされる理由
弱酸性のベビーソープが良いと言われる理由は弱酸性のお肌の表面を弱酸性のベビーソープで洗えば、一番抵抗なく洗えるでしょうということからきています。
酸性のものとアルカリ性のものが混ざると化学反応が起こります。
掃除などは酸性やアルカリ性といった汚れの性質に合わせ、酸性の汚れにはアルカリ性を、アルカリ性の汚れには酸性を使うなど性質の違いが応用されています。
反応が起こるということは少なからずお肌にとって負担となり得るという点と、アルカリ性の洗浄料で洗うとお肌の表面のpHが一時的にアルカリ寄りになってしまい、健康的なお肌であれば『アルカリ中和能』が働き、元の弱酸性に戻っていきますが、乾燥肌やトラブル肌だとアルカリ中和能が働きにくく、肌トラブルを悪化させる原因となると言われている点からベビーソープは弱酸性が良いと言われています。
本当に弱アルカリ性はお肌に良くないのか?
ベビーソープを使ってお肌を洗う目的は皮脂汚れを洗い流すためです。
皮脂汚れは酸性の汚れですので、弱アルカリ性の方が汚れ落ちは良くなります。
弱酸性ベビーソープの場合は中和反応を使って汚れを洗い流すのではなく、ベビーソープに含まれる界面活性剤の作用によって皮脂汚れを洗い流すため、使用されている界面活性剤の種類によって洗浄力は異なります。
皮脂汚れが残ってしまい毛穴に詰まるとニキビなどのトラブルにつながりかねません。
生後3ヶ月頃までの赤ちゃんのお肌は皮脂分泌が多いため、しっかりと皮脂汚れを洗い流してあげることが大切です。そのため、しっかりと皮脂汚れを洗い流すことができる程度の洗浄力は必要となります。
また、洗浄料のpH以外にもベビーソープに配合されている成分次第ではお肌への負担となり、肌トラブルを招く原因となる場合もあります。
弱酸性ベビーソープの場合も、pHの違いによるお肌への負担は少なくても、配合されている成分次第でお肌への負担となることは考えられます。
つまり、弱酸性ベビーソープだから赤ちゃんのお肌にやさしい、又は、弱アルカリ性ベビーソープだから赤ちゃんのお肌にとって刺激となるというわけではなく、配合成分を含め総合的に判断することが大切です。
まとめ
お伝えしてきましたように、弱酸性であるお肌の表面には弱酸性のベビーソープの方がpHの違いによるお肌への負担は少なく、弱アルカリ性の方がpHによる負担が掛かる可能性がありますが、洗浄力は基本的に弱アルカリ性の方が高く、健康的なお肌の状態であれば、アルカリ中和能が働くことで一時的にアルカリ寄りになったとしても、時間経過とともに元の弱酸性に戻っていきます。
ベビーソープを判断する際には弱酸性か弱アルカリ性かだけでなく、配合されている全成分の内容を確認し、赤ちゃんのお肌にとって負担となりやすい成分が無添加となっているかどうか、使用されている界面活性剤は赤ちゃんのお肌の潤いを守りながらやさしく洗える成分が使用されているかどうかなど総合的に判断することが大切です。
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提供:株式会社SANSHIN