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公開日時:2020年5月19日

ニキビ対策にベビーローションがおすすめって本当?

ニキビ対策にベビーローションがおすすめって本当?

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ベビーローションがニキビ対策としておすすめと紹介されていることも多いですが、使い方次第ではニキビの悪化を招く可能性もあります。

ベビーローションがニキビ対策におすすめな場合とおすすめでない場合をご紹介します。

知っておきたいニキビの事前知識

知っておきたいニキビの事前知識

ニキビ対策にベビーローションがおすすめかどうかについて理解しやすくなるためにニキビについて必要最低限の知識を知っておきましょう。

ニキビの原因菌「アクネ菌」

ニキビの炎症を引き起こすのはアクネ菌と呼ばれる皮膚常在菌です。

皮膚常在菌はお肌の表面に元々棲みついている菌の一つです。

アクネ菌の特徴としては嫌気性菌であり、酸素ある環境が苦手です。

そのため、普段は空気に触れないように毛穴の奥に隠れ潜んでいます。

ニキビ発症のメカニズム

普段は隠れ潜んでいるアクネ菌ですが、角質が厚くなり毛穴が塞がると毛穴内部で活発に活動し出します。
そこにアクネ菌のエサとなる皮脂が毛穴内部に溜まるとアクネ菌がどんどん増殖します。

それによって炎症が引き起こされ、赤いニキビとなってしまいます。

乾燥肌やトラブル肌などお肌の状態が健やかな状態でない場合に角質が分厚くなるなど毛穴を塞ぎやすくなります。

そのため、アクネ菌が増殖しやすい環境と条件は、

  • 乾燥肌などお肌の状態が悪化している
  • 皮脂のような油脂が多いと増殖する

となります。
これらニキビができる流れとアクネ菌についての知識を踏まえてベビーローションがニキビ対策におすすめな場合とおすすめではない場合を見ていきましょう。

ベビーローションがニキビ対策におすすめなケース

まず、乾燥肌やターンオーバーの乱れなどお肌の状態が悪化している場合、角質層が分厚くなるなど毛穴詰まりの原因となる可能性がありますので、お肌の状態を健やかな状態へと導くためのスキンケアが必要となります。

ポイントは角質層を潤わせることです。

角質層を潤わせるには、潤いを与えるだけでなく、潤いを閉じ込める役目を果たす油性成分(オイル成分)も必要となります。

ベビーローションは乳液タイプが多く、お肌に必要な水分(潤い)と油分をバランスよく補えます。

またベビーローションの場合はデリケートな赤ちゃんのお肌への使用を考慮し作られていますので、基本的にお肌へのやさしさも考慮されています。

乾燥肌やターンオーバーが乱れるなどトラブル肌の場合、お肌のバリア機能が低下していることが多いため、やさしくケアできるベビーローションはおすすめです。

また健やか肌をキープされている方の毎日の保湿ケアとしてもベビーローションはおすすめです。

ベビーローションがニキビ対策としておすすめでないケース

ベビーローションがニキビの悪化を招くケースがあります。

アクネ菌は皮脂を好むとお伝えしましたが、皮脂の約40%を占めるトリグリセリドは油脂です。

そして、乳液タイプのベビーローションには油性成分が含まれています。

油性成分(オイル成分)としては、下記のような成分が挙げられます。

  • スクワラン
  • ミネラルオイル
  • 馬油
  • シアバター(シア脂)
  • オリーブオイル(オリーブ果実油)
  • ゴマ油
  • アーモンドオイル(アーモンド油)
  • ステアリルアルコール
  • セタノール
  • べヘニルアルコール
  • ホホバオイル(ホホバ種子油)
  • ラノリン
  • ミツロウ
  • パルミチン酸セチル
  • エチルヘキサン酸セチル
  • ステアリン酸
  • パルミチン酸

上記の油性成分は下記のような種類に分けることができます。

炭化水素】炭素(C)と水素(H)だけでできた成分
スクワラン・ミネラルオイル

高級脂肪酸】炭化水素にカルボキシル基(COOH)が結合した成分
ステアリン酸・パルミチン酸

高級アルコール】炭化水素に水酸基(OH)が結合した成分
ステアリルアルコール・セタノール・べヘニルアルコール

ロウ(ワックスエステル)】高級脂肪酸と高級アルコールが結合した成分
ホホバ種子油・ラノリン・ミツロウ

油脂】高級脂肪酸とグリセリンが結合した成分
馬油・シア脂・オリーブ果実油・ゴマ油・アーモンド油

エステル油】油脂やロウのように脂肪酸とアルコールの結合した構造を合成で作った成分
パルミチン酸セチル・エチルヘキサン酸セチル

このように油性成分といっても異なる化学構造をもったグループ分けが可能です。

例えば、油脂は皮脂と同じくアクネ菌のエサとなりやすいため、ニキビの症状が表れている場合にはアクネ菌のエサとなりニキビの症状の悪化を招く可能性もあります。

一方、油脂とは異なる化学構造であるロウに該当するホホバ種子油や炭化水素のスクワランなどはニキビのエサとならないのでニキビを悪化させる原因とはなりにくい油性成分です。

とはいえ、油脂が配合されたベビーローションがニキビに良くないのかというと、そういうわけでもありません。

皮脂もニキビのエサとなりますが、健やか肌においては皮脂はお肌の表面に皮脂膜を形成しお肌を外部から守り、潤いを閉じ込め、お肌の状態を健やかな状態に維持するのに欠かせません。

つまり、お肌の毛穴が塞がりやすい肌環境においては皮脂も油脂もアクネ菌の増殖につながりニキビを引き起こしやすくなりますが、毛穴が塞がるような状態でなければ、皮脂や油脂は何も問題なく、むしろお肌を健やかな状態に導く助けとなります。

すでにニキビが悪化した状態のお肌の場合は、油脂が配合されたベビーローションを使用するとかえってニキビの症状を悪化させることがありますので注意が必要です。

まとめ

ベビーローションがニキビ対策におすすめかについてのまとめ

ベビーローションがニキビ対策としておすすめなのかどうかは、お肌の状態によって異なります。

ニキビは「アクネ菌」「毛穴の詰まり」「過剰な皮脂」が揃うとできやすいです。

毛穴の詰まりはお肌の乾燥やターンオーバーの乱れなどによって起こりやすいため、ベビーローションで水分と油分をしっかりと補うことで健やか肌状態を取り戻しニキビからお肌を守ることにつながります。

一方で、毛穴の詰まりやニキビの炎症が起こっているお肌の場合はベビーローションに含まれる油脂がアクネ菌のエサとなり、ニキビの症状悪化を招く可能性がありますので、注意が必要です。

ですが、ニキビ予防としては、油脂の種類によっては抗酸化作用・殺菌作用・ターンオーバーの促進などの効果を持つ成分もあり、ニキビ対策となる場合もありますので、やはりベビーローションのニキビ対策としての使用の善し悪しはケースバイケースです。

提供:株式会社SANSHIN

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